冷え性と熱中症の関係

冷えていると熱中症になりやすい?!

「体が冷えているのだから熱中症にはなりにくいんじゃないの?」という声が聞こえてきそうですが、実は冷え性の人こそ熱中症になりやすいのをご存じでしょうか。

「冷えているから、少し暑くても大丈夫」といった単純な問題でもないのです。

冷え性の人は、冬は冷えやすく、夏は熱中症になりやすいのです。

 

熱中症とは

では、そもそも熱中症とは何なのでしょうか。

熱中症とは、暑熱環境下においての身体適応の障害によっておこる状態の総称です。

ですので、どんな環境下でも「暑さについていけなくなる」と熱中症は起こってしまいます。

 

では、熱中症は具体的に、どんな時に起こるのでしょうか。

熱中症には、次の3つの要因が関係していると言われています。

  1. 環境
  2. 行動
  3. 体の状態

 

1の「環境」は、気温が高い、湿度が高い、風が弱い、日差しが強い、急激な気温の上昇、閉め切った部屋や風通しの悪い場所などがあげられます。

また、2の「行動」は激しい運動や慣れない運動、長時間の屋外作業、水分を補給できない状況などがあげられると思います。

そして、3の「体の状態」とは、体力のない人(乳幼児や高齢者や病人)、心臓病、糖尿病、高血圧、腎臓病、精神神経疾患、皮膚疾患などの持病がある人、肥満の人、暑さに慣れていない人、などがあげられます。

また、普通の人でも、下痢や発熱による脱水状態だったり、食生活が偏っていたり、睡眠不足や二日酔い、疲労や病気などで体調がよくない時には、熱中症が起こりやすい状態にあるといえるでしょう。

熱中症になりやすいのは、これらの3つの要因が重なった時といわれています。

これらの要因により、体のバランスが破綻した時に、熱中症になりやすいのです。

 

冷え性の人は、必ずしも熱中症になるわけではありませんが、この要因のうち「体の状態」のリスクを、常に持ち続けているという事なのです。

 

どうして熱中症になりやすいの?

では、どうして、体が冷えていると、熱中症になりやすい体の状態になるのでしょうか。

体が冷えることで、血行が悪化し代謝が悪くなることで自律神経の働きが悪くなると、体が暑さについていけなくなります。

体温調整がしにくくなっているので、冷房で冷やされた屋内から暑い屋外に出た時に、急激な温度変化についていけず、体温が急上昇して、熱中症になってしまう可能性が高くなるのです。

また体温が低いと、体の様々な生命活動が正しく行われないので、ホルモンの分泌が正しく行われなかったり、免疫機能も低下しますので、暑さに対する耐性も低下してしまうのです。

その上、もともと体が冷えているので、暑さに気付くのが遅れやすく、また、汗がかけない人も多いので、体に熱がこもってしまい、更に熱中症のリスクを高めてしまいます。

つまり、冷えを改善することが熱中症の予防につながるというわけです。

 

じゃあ、どうすればいいの?

では、具体的には、どうすればいいのでしょうか。

長期的に見れば、冷え性を改善・解消することが肝要です。

しかし、完全に解消するためには時間もかかりますし、冷え性そのものを改善する対策をとりながら、どうすれば熱中症を防げるのか、考えてみたいと思います。

 

温度と湿度の測定

屋内にいる時には、自分のいる空間が何度になっているのか知る必要があります。

27度に設定して冷房をかけていたのに、実は部屋の温度が30度以上だった、なんてことも起こり得るので注意が必要です。

湿度も把握し、湿度が高い時は除湿機をかけるなど対策をとりましょう。

特に冷え性の人は、自分が冷えているために暑さに気付きにくい傾向にあるので、意識的に室温を把握しておきましょう。

また、同じ部屋でも温度にばらつきがありますので、扇風機などで空気を拡散して、温度が均一になるようにしましょう。

 

水分補給は常温で

水分補給する時は、冷たいものは避け、なるべく常温の飲み物で補うようにしてください。

元気な人は、多少冷たい飲み物を飲んでも平気だとは思いますが、冷え性の人は、冷たい飲み物を飲むと内側から体を冷やしてしまうので、避けた方がよいでしょう。

また、できれば、食後や就寝前にホットドリンクを飲んで、胃腸を温めてあげてください。

 

服装には気をつけて

服装にも気を付けましょう。

あまり着こんでも体に熱がたまり熱中症のリスクを高めますが、薄着でも冷えを助長しますので、そういった意味で熱中症のリスクを高めてしまいます。

上半身は薄着でもいいので、ミニスカートや裸足は避け、下半身は冷えないように注意してください。

吸湿性、通気性のある素材の衣服がお勧めです。

また締め付け過ぎは、冷えにも熱中症にもよくありませんので、気を付けてください。

 

暑い屋外と冷房の効いた室内との温度差が激しい場合は、重ね着で調節してください。

冷房のかかった部屋では、首やお腹、足首は冷やさないようにしましょう。

腹巻をまいたり、靴下の重ね履きなどで工夫して冷えから守ってください。

 

生活習慣も大事

毎日の生活習慣も大事です。

栄養価の高い食事を心掛けてください。

栄養価が低いと、ますます冷えや熱中症を招く原因になります。

疲れをためないように心掛け、十分な休息をとるようにしましょう。

また、睡眠は大事ですので、しっかりと睡眠時間を確保し、十分な睡眠をとるようにしてください。

 

通常の熱中症対策も

勿論、通常の熱中症対策も効果的です。

暑さを上手に避ける工夫をしてください。

また、水分補給する時は、水かスポーツ飲料などで補給し、利尿作用のあるものは避けましょう。

カフェインの入ったお茶やアルコール、ジュースなどは逆効果になるので注意が必要です。

また、水だけでなく塩分も摂取するようにしましょう。