冷えてお腹が痛い!冷えによる胃痛の対処法

寒いところで立ち話をしたり、薄着で外に出てしまったり、そんな時に胃のあたりがキリキリ痛んだり、気持ちが悪くなったりしたことはありませんか?

体が冷えると胃にも影響があります。

今回は冷えると痛む胃についてのお話をしようと思います。

 

冷えが胃痛を引き起こす2つの原因

体が冷えると、どうしてお腹が痛くなるのでしょうか。

冷えて胃が痛くなるのは主に2つの理由が考えられます。

  1. ストレス反応による痛み
  2. 血流低下による痛み

この2つが主な原因です。

では、具体的にどういうことなのでしょうか。

 

ストレスとしての冷え

ストレスがかかると、内分泌系や神経系を通して、胃の働きに影響を及ぼすことがわかっています。

「冷え」はれっきとしたストレスなので、体が冷えることで胃の働きに影響を及ぼし、その結果、胃痛を引き起こすことが考えられます。

 

ストレスがかかると、脳の視床下部からCRH(コルチコトロピン放出ホルモン)が分泌され、これにより、胃の運動が抑制されます。

またCRHによって分泌されるコルチゾールは、胃の粘膜血流の低下を招き、これによって胃粘液の分泌量も減少します。

 

また、消化管には、自律神経と迷走神経が分布し、これらの神経は蠕動などの消化管の運動及び知覚や線の分泌に関与していますが、ストレスがかかると、これら神経系のバランスが崩れます。

迷走神経が働きすぎると、胃酸やペプシンの分泌が増加し、胃壁の粘膜が傷みやすくなります。

また、交感神経が働きすぎると、胃の働きが抑制されますが、胃の働きが鈍ると胃粘液の分泌が低下するので、胃壁の防御や修復機能も低下します。

 

胃酸と胃粘液の分泌量は、普段はバランスがとれているので、胃の粘膜が荒れることはありません。

しかしながら、こういった理由により、そのバランスが崩れると胃の粘膜が傷ついて、胃の痛みが生じるのです。

 

また、胃の働きが鈍くなると、痛みだけではなく、胃がむかむかする、吐き気がする、胃がもたれる、食欲がない、お腹が張る、といった不快感が生じることもあります。

 

血流不足による胃の痛み

血流の不足も胃の痛みを招きます。

全身が冷えると、消化器官の血流が低下するからです。

体が冷えて胃の血流が悪くなるのには、主に2つの理由が考えられます。

 

1つは交感神経に働きによるものです。

体が冷えると交感神経が優位になり、熱を逃がすまいと血管が収縮して血流が悪くなります。

さらに、体全体を守ろうとする仕組みによっても胃の血流量は低下します。

交感神経による腸の血管収縮は、全身でもっと多くの血流を必要とする臓器があった場合、短時間、消化管や他の内臓の血流をシャントさせることができます。

つまり、体が冷えて大ピンチ状態になると、より重要な臓器や今特にピンチ状態の組織などに血液を送るために、わざと消化管の血流を少なくするという事です。

 

もう1つは、内分泌系の働きによるものです。

これについては「ストレスとしての冷え」の中でもお話しましたが、ストレスを感じた視床下部が分泌したCRHによって、副腎からコルチゾールが分泌され、これによって胃粘膜の血流が低下します。

 

このようにして血流不足になってしまった消化管は痛みを引き起こします。

ちなみに、血流不足が起こると何故痛みを引き起こすのか、という理由については、ここでは割愛します。

興味のある方はお問い合わせくださいませ。

 

また、血流不足になると胃の機能低下も引き起こされます。

胃粘膜の粘液分泌が低下し、胃壁が傷みやすく、また修復機能も低下しますので、こういった理由から胃が荒れて痛みが生じる場合もあります。

また、「ストレスとしての冷え」でも書きましたが、胃の働きが鈍くなると、胃の不快感が生じることもあります。

 

とにかく温めよう

では、実際に痛くなってしまった時には、どうすればよいのでしょうか。

解決策は「とにかく温める」この一言に尽きます。

胃が痛みだしてしまったら、まずは温かい場所に移動してください。

胃だけではなく、全身を温めることが肝要です。

 

次に冷えてしまった胃を温めます。

胃のあたりをさわってみると冷たくなっていることも多々ありますし、胃のあたりを温めてください。

直接温めて気持ち悪く感じるなら、少し下の辺りを温めてくださいね。

 

また、出来れば胃腸に優しいハーブティーやホットミルクなどの温かいものを飲んでみるとよいでしょう。

がぶがぶ飲むのではなく、ゆっくり飲んでみてください。

ただ、痛みがひどい時や冷えすぎて気分も悪い時は、何も飲まずに体と胃のあたりを温めて、じっとしているのが一番かもしれません。

右側を下にして横になり、痛みが治まるまでじっとしていましょう。

 

どちらも対処療法でしかありませんが、少しでも早く胃痛が治まるように、まずは温めましょう。

 

ただ、もし体が温まったのに胃痛が治まらない時は、冷えによる胃痛ではない可能性もあるので、医療機関を受診してくださいね。

 

普段からお腹を守って胃痛を予防しよう

いったん冷えてしまった場合は、とにかく温めるしかありませんが、胃の痛みはつらいもの。

できれば起こしたくはありませんよね。

普段からお腹を守り、胃痛を起こさないように予防しましょう。

 

もちろん、冷え性そのものを治すことが重要ですが、まずは普段から、お腹周りを冷やさないように気を付けましょう。

お腹を冷やすような薄着は避け、腹巻を巻いたり、カイロを貼ったりしてお腹を温めてください。

カイロを貼る時は、おへその下にある「丹田」辺りに貼ると効果的です。

おへその下5センチくらい、だいたい指4本分くらい下のところを中心に貼ってみましょう。

カイロを使用する場合は、就寝時を避け、やけどに十分注意して使用してください。

 

また、冷たい飲み物は出来るだけ避けて、普段からなるべく温かい飲み物を摂るようにしてください。

 

胃の冷えは放置すると深刻な状態に

上記のような「長時間外にいてお腹が冷えた」といった一時的な事なら、「温めれば終わり」となりますが、お腹がずっと冷えた状態のまま放置すると、深刻な状況になることもあります。

胃の冷えは、胃炎や胃潰瘍を引き起こしますし、更に放置すれば胃がんにも発展します。

内臓の冷えは深刻な状態なのです。

内臓が冷えているという自覚のある人は特に、一刻も早く内臓冷えを改善すようにしてくださいね。